世界の名種牡馬 相次ぎ引退

世界の名種牡馬 相次ぎ引退

 米・ケンタッキー州のオーバーブルックファームに繋養されている種牡馬ストームキャット Storm Cat(牡25)が、生殖能力低下のため種牡馬を引退することがわかった。同馬は今年種付けした32頭中、受胎したのが3頭のみと、受胎率が大幅に低下していた。

 ストームキャットは、父Storm Bird、母Terlingua(その父Secretariat)という血統の米国産馬。現役時はヤングアメリカS(米G1)など8戦4勝の成績を残し、88年に種牡馬入り。タバスコキャット(ベルモントS-米G1)、Cat Thief(BCクラシック-米G1)など欧米で多くの活躍馬を送り出し、後継種牡馬ヘネシー、Giant's Causewayなどが世界的な成功を収めた。日本での直仔にはニュージーランドT(GII)など重賞5勝を挙げたシーキングザダイヤなど。02年から07年にかけては種付料が50万ドル(約6000万円)まで上がるなど人気を集めた。なお、母ターリングア Terlingua(牝32)は、現地時間4月30日にオーバーブルックファームで死亡している。

 前日にはアイルランドで繋養されていたサドラーズウェルズ Sadler's Wells(牡27)の種牡馬引退も発表されており、奇しくも世界を代表する種牡馬2頭が相次いで種牡馬生活を退くこととなった。