ジャガー重賞初V可能性大

ジャガー重賞初V可能性大

 3連勝中のジャガーメイルが6日、アルゼンチン共和国杯(G2、芝2500メートル、9日=東京)に向けて最終追い切りをかけた。主戦の石橋脩騎手が手綱を取り、併せ馬で半馬身先着と3連勝中の勢いそのままの力強い動きを披露。昇級戦に加えて重賞初挑戦となるが、前走を使っての上積みは十分。一気にタイトル取りへ突っ走る。
 半マイル(800メートル)から上がり重点の内容とはいえ、ジャガーメイルの体調の良さは手に取るように伝わってきた。ポリトラックでの最終調整。2馬身ほど先行するスカーレットライン(3歳1000万)を余力十分に追走し、直線では内にポジションを取る。首を巧みに使い前肢を大きく振り出すダイナミックな走りで並びかけると、あとは走力の違いで圧倒。石橋脩騎手が軽く仕掛けると馬体を一段と沈め再加速。ゴールでは半馬身ほど前へ出た。コースから引き揚げてきたところで息はすでに平常に戻っており、呼吸器系の状態も100点満点だ。
 常識破りの能力を秘めた馬でもある。昨年10月、デビュー3戦目の500万下(芝2000メートル)に出走したが、4角10番手の位置から短い直線にもかかわらず一気に伸びて快勝した。上がりは1頭だけ36秒台(36秒8)をマーク。2着とは2馬身差と、追い込みにくい重馬場を考慮すると破天荒な内容だ。主戦も「福島でも数多く乗っているけど、あんな勝ち方をした馬は初めて。能力は相当なものです」とほれ込む。今回は初の重賞挑戦だが、本格化した今ならいきなり大仕事をやってのけても驚けない。