ブエナに横山典!有馬で安藤勝から乗り替わり

ブエナに横山典!

 今年の桜花賞オークスの優勝馬で、有馬記念(27日、中山)の有力候補に挙げられているブエナビスタ(牝3歳、栗東・松田博厩舎)は、横山典弘騎手(41)=美浦・フリー=と新たにコンビを組むことが8日、スポーツ報知の取材で分かった。同馬は、デビューからの9戦、すべて安藤勝己騎手(49)=栗東・フリー=が騎乗していたが、暮れの大一番は、東のトップジョッキーを鞍上に臨むことになった。

 今年の競馬界で主役を演じてきたブエナビスタが、東の名手・横山典と新たなタッグを結成する。

 圧倒的な末脚で2冠を制しながら、夏以降の3戦は、結果を出せずにいた。札幌記念は、差し届かず2着。史上3頭目牝馬3冠を目指した秋華賞は、レッドディザイアに鼻差及ばなかったうえ、降着の憂き目に遭い3着に終わった。捲土重来を期したエリザベス女王杯も展開に泣き、究極の末脚を駆使しながら、大逃げを打った2頭を捕らえ切れなかった。

 いずれも、流れに泣いた形の敗戦。夢のグランプリを前に、陣営が新たな手を打った。デビューから手綱を執り続けるベテラン安藤勝から、横山へのスイッチだ。「同じような競馬をして結果が出ていない。違う形のレースをしてもらうために、(騎乗を)依頼しました」と同馬を所有する(有)サンデーレーシングの関係者は、いきさつを話す。

 横山は、デビュー24年目の今年、ロジユニヴァースで悲願のダービージョッキーに。秋は、カンパニーで天皇賞マイルCSを制したほか、先週のワールドスーパージョッキーズシリーズも優勝するなど、乗りに乗っている。ロジユニヴァース有馬記念回避が正式に決まったことからオーナーサイドが騎乗を依頼し、横山も受け入れている。

 怒とうの追い込みで2冠を制したブエナビスタを、中山の2500メートルというテクニックが必要な舞台でどう操るのか。大物牝馬の直前での乗り替わりは、グランプリの最大の話題になりそうだ。