ポイント3馬身突き抜けた!大江原厩舎、ミカヅチ亡き後の新エースだ

 アグネスタキオン産駒のリーサムポイント(牡)が中団追走から直線で鋭く抜け出し、3馬身差で快勝した。所属する大江原厩舎は、6月に大黒柱のタケミカヅチを病気で失ったばかり。新たな希望の星として、今後の活躍が期待される。

 中団から、じっくりと運んで迎えた直線。リーサムポイントは、前が壁になって抜け出すのにやや手間取ったが、ラスト200メートル過ぎで先頭に立つと一気に伸びた。メンバー唯一の上がり34秒台(34秒6)の決め手で力強く加速。後続を3馬身引き離すワンサイド勝ちを収め、将来の展望が大きく開けた。

 「跳びが大きいので、ゆったりした距離が合うと思っていた。こういう勝ち方ができると楽しみだね」。手綱を執った内田から笑みがこぼれた。6勝を挙げオープンで活躍したベルーガ(父サンデーサイレンス)の弟。「道中はフワフワしていたが、3〜4コーナーでいきなりガツンとハミをとった」と母系特有の気難しさも見せたが、まずは順調な滑り出しだ。

 「実戦タイプだね。調教では、時計がなかなか詰まらなかったから。血統は素晴らしいし、距離が延びていいと思う」と大江原調教師。父アグネスタキオン、母の父チーフズクラウンの配合は、08年のダービー馬ディープスカイと同じで、スケールは大きい。

 大江原厩舎で、新潟デビューを飾って活躍した馬にタケミカヅチ。08年皐月賞で2着に入り、昨年のダービー卿CTを制したが、6月に出血性大腸炎のため命を落とした。次走は、新潟2歳S(9月5日、新潟)の予定。07年に“先輩”が6着に終わったレースを制し、来年のクラシックへ名乗り出る構えだ。