元G1騎手の安田康彦 恐喝で逮捕

安田康彦 恐喝で逮捕

 京都府警東山署は5日、恐喝の疑いで京都市東山区、元騎手安田康彦容疑者(34)ら2人を逮捕した。安田容疑者はコンビニで言いがかりをつけ、大立ち回りを演じ、缶ビールなどの購入代金約4600円を免れていた。犯行当時、安田容疑者は酒に酔っていた。安田容疑者は騎手時代の00年に酒気帯び運転で逮捕されており、またしても酒絡みのトラブルを起こした。

 01年の宝塚記念(G1)制覇、JRA通算400勝を達成するなど名をはせ、昨年4月引退した安田容疑者が酒が絡んでの犯行で世間を騒がせた。

 調べでは、安田容疑者らは8月13日午前4時45分ごろ、食事帰りに立ち寄った京都市東山区のコンビニで、店員に「日曜日に買った新聞が土曜日のやった」と言いがかりをつけ、新聞を投げつけたり、「おまえ、1000万円払え。殺すぞ」などと脅したりして、缶ビールやアイスクリームなど17点の代金約4600円の支払いを免れた疑い。

 酒に酔った安田容疑者の乱行の一部始終を店内の防犯カメラがバッチリとらえていた。レジにいた店員の顔めがけて店にあった販売用の新聞紙を2回投げつけ、取り上げた店員の眼鏡をカウンターにたたきつけもしていた。さらにカウンターを数回蹴飛ばし、店員を威嚇。力ずくで店員を納得させ、購入品の代金も払わず、何事もなかったように店を立ち去った。安田容疑者の自宅はコンビニと近く、言いがかりをつけたとされる新聞も「この店で買った」と供述している。

 犯行当時、店側から110番通報はなく、あとになって提出された被害届を受け、同署が捜査を進めていた。安田容疑者は酒に酔っていたとみられ「その時のことはまったく覚えていない」と暴れたことは記憶の片隅にも残っていなかったという。事件後に「人から様子を聞いてえらいことをした」と青ざめていたという。

 安田容疑者は現役騎手だった00年9月、札幌遠征中に酒気帯び運転と速度超過で逮捕され、2カ月間の騎乗停止処分を受けた“前歴”がある。安田容疑者は前回の反省を生かせず、同じテツを踏んでしまった。