エイシンフラッシュV 2強崩れる

 30日、東京競馬場で「第77回日本ダービー」(GI、芝2400メートル)が行われ、内田博幸騎手騎乗で皐月賞3着のエイシンフラッシュ(牡3歳、栗東藤原英昭厩舎)が直線で抜け出し2分26秒9(良)で快勝。GI初制覇となった。皐月賞馬で1番人気に支持されたヴィクトワールピサ(牡3歳、栗東角居勝彦厩舎)は3着、4戦4勝で2番人気のペルーサ(牡3歳、美浦藤沢和雄厩舎)は馬群に沈んだ。

 レースは2番人気ペルーサが出遅れるアクシデント。アリゼオとシャインが先手を奪い、1番人気ヴィクトワールピサは5、6番手で競馬を進めた。

 4コーナー手前、17頭が一団となって直線を向かえ、トゥザグローリーローズキングダムゲシュタルトが先頭をうかがったが、残り1ハロン手前でエイシンフラッシュが抜群の瞬発力で一気に抜け出し、2着ローズキングダム(牡3歳、栗東橋口弘次郎厩舎)との叩き合いを制した。

 内田博騎手は勝利ジョッキーインタビューで「(ペース)は遅かったですけど、中途半端に動いても仕方ないと思いました。末脚は必ず、使ってくれるので、それで届かなかったら仕方ないと思いました。JRAリーディング、日本ダービー制覇という目標を掲げて地方競馬から出てきたんですけど、夢が達成できて良かった。新たな目標をみつけて、一度ではなく二度三度とれるように頑張っていきたいと思います」と、日本ダービー初制覇を喜んだ。

 1番人気ヴィクトワールピサは、直線で狭いところに入り、前が開くと一気に脚を伸ばしたが3着まで。史上11頭目の“無敗のダービー馬”を目指したペルーサはスタートで出遅れ、6着に終わった。

 エイシンフラッシュは、父King’s Best、母ムーンレディ、母の父Platiniという血統で、JRA通算7戦4勝。重賞は10年京成杯(GIII)に続いて2勝目。鞍上の内田博騎手、管理する藤原英調教師はともに日本ダービー初制覇。