音無厩舎2頭が強い存在感

 音無厩舎2頭が強い存在感を示している。七夕賞を制したドモナラズは勢いが魅力。「今回は55キロになるから」と音無師は控えめながら「この前は1F長いかなとも思ったけど、うまくしまいを生かす競馬ができた。同じ乗り方をしてどこまでいけるか」と前走の再現を狙う。同3着のサンライズベガは好調をキープ。「この前は休み明けだったけど結構乗り込んでたからね。この馬の力は出せるよ」と好勝負を見込んでいた。

ポイント3馬身突き抜けた!大江原厩舎、ミカヅチ亡き後の新エースだ

 アグネスタキオン産駒のリーサムポイント(牡)が中団追走から直線で鋭く抜け出し、3馬身差で快勝した。所属する大江原厩舎は、6月に大黒柱のタケミカヅチを病気で失ったばかり。新たな希望の星として、今後の活躍が期待される。

 中団から、じっくりと運んで迎えた直線。リーサムポイントは、前が壁になって抜け出すのにやや手間取ったが、ラスト200メートル過ぎで先頭に立つと一気に伸びた。メンバー唯一の上がり34秒台(34秒6)の決め手で力強く加速。後続を3馬身引き離すワンサイド勝ちを収め、将来の展望が大きく開けた。

 「跳びが大きいので、ゆったりした距離が合うと思っていた。こういう勝ち方ができると楽しみだね」。手綱を執った内田から笑みがこぼれた。6勝を挙げオープンで活躍したベルーガ(父サンデーサイレンス)の弟。「道中はフワフワしていたが、3〜4コーナーでいきなりガツンとハミをとった」と母系特有の気難しさも見せたが、まずは順調な滑り出しだ。

 「実戦タイプだね。調教では、時計がなかなか詰まらなかったから。血統は素晴らしいし、距離が延びていいと思う」と大江原調教師。父アグネスタキオン、母の父チーフズクラウンの配合は、08年のダービー馬ディープスカイと同じで、スケールは大きい。

 大江原厩舎で、新潟デビューを飾って活躍した馬にタケミカヅチ。08年皐月賞で2着に入り、昨年のダービー卿CTを制したが、6月に出血性大腸炎のため命を落とした。次走は、新潟2歳S(9月5日、新潟)の予定。07年に“先輩”が6着に終わったレースを制し、来年のクラシックへ名乗り出る構えだ。

トライアンフマーチ屈腱炎…幹細胞移植手術へ

 昨年の皐月賞2着馬トライアンフマーチ(牡4=角居)が、放牧先のノーザンファームで右前脚に屈腱炎を発症したことが22日、馬主であるキャロットクラブのホームページで発表された。今後は幹細胞移植手術を施行し、復帰を目指す。

フィールドベアー破格の6F78秒9

 夏の函館を飾る名物ハンデ重賞「第46回函館記念」の追い切りが行われた。悲願の重賞初Vに挑むフィールドベアーは、今週から復帰する秋山真一郎騎手(31)を背に“Wコース2周”の猛リハーサル。08年函館記念2着など、連対率80%の“函館の鬼”が、区切りの通算50戦目でタイトル奪取の最大の好機を迎えている。

 大一番。今週から戦列復帰する秋山を背にしたフィールドベアーの最終追いは鬼気迫るものがあった。角馬場で入念にウオーミングアップを積むと、Wコースをまず1周。正面スタンド前からそのままピッチを上げ、1F13〜14秒台をビュンビュン刻んだ。6F全体78秒9はコーナーがきつく、時計が掛かる函館のWコースでは破格。それでいて、ラスト1F13秒2と最後まで踏ん張り切った。

 引き揚げてきた秋山からはさわやかな笑顔が広がった。「体重が増えると良くないタイプなので、レースの週もしっかりと追った。最初からいい速さを保ったので、さすがに最後は脚が上がり気味だったけど、これだけ動けば十分。前走(函館競馬場グランドオープン記念4着)も良かったけど、さらに良くなった。僕のケガ?体の方はもう大丈夫です」

 先月27日の函館4Rで落馬し、肋骨骨折と腰部の横突起にヒビが入る負傷を負った秋山は大切なお手馬のために、函館記念の週での復帰に全力を尽くした。18日の追い切りに続き騎乗した秋山に、84年ジャパンCを制したカツラギエースを手掛けた原園厩務員は「秋山、加減したらあかんで!!」と送り出した。「走りが変わってきたね。前回とは全然違う。ここまでやってくれて良かったよ」と大ベテランは目尻を下げた。

 区切りの50戦目。通算成績【3502】と相思相愛の函館こそ、悲願の重賞Vには最高の舞台だ。「ジョッキーが復帰してくれたのが何より。秋山しかいない馬だから。秋山のガッツポーズが見たいね」と原園厩務員がこん身の仕上げで送り出せば、秋山も「重賞を獲らせてあげたい。何とか、ね…。何とか」とただならぬ闘志で恩返しを誓っていた。

カノヤザクラ号が死亡

お疲れ様...

 7月18日(日)、第2回新潟競馬第2日第11レース・アイビスサマーダッシュGIII)に出走したカノヤザクラ号(牝6歳 栗東・橋口 弘次郎厩舎)は、左第1指関節脱臼を発症し、予後不良となった。

タニノマティーニ号が競走馬登録抹消

 2008年キーンランドカップJpnIII)に優勝したタニノマティーニ号(牡10歳 栗東・須貝 彦三厩舎)は、7月14日(水)付で競走馬登録を抹消した。
 なお、同馬は函館競馬場で乗馬となる予定。

ジェイケイセラヴィ上昇ムード

 2度の骨折を乗り越えて、ジェイケイセラヴィが初の重賞にチャレンジする。「前走(バーデンバーデンC5着)も骨折明けを思えば、いい内容だった。1戦使って順調に良くなっている」と坂本師もニッコリの上昇ぶりだ。「減った馬体も戻り、体にも張りが出てきた。直線競馬は初めてだが何をやらせてもセンスのいい馬。ここも大丈夫だろう」と厩舎の秘蔵っ子に期待を懸ける。