ディープ 感動の引退式!!
有馬記念 入場者 売り上げは減少
三冠馬ディープインパクトの引退レースとして注目を集めた有馬記念だが、この日の入場人員は前年比72.2%の11万7251人、同レースの売上金も同88.2%の440億2037万7700円にとどまった。
日本中央競馬会(JRA)では「混乱を避けるために入場制限をしたため、(来場を)自粛したファンが多かったと思う。(売り上げは)ディープインパクトに支持が偏る中で1人当たりの購入金額が少なくなったことなどが考えられる」としている。
ダンスインザムードが引退
日本中央競馬会(JRA)は23日、2004年の桜花賞馬ダンスインザムード(牝5歳、美浦・藤沢和雄きゅう舎)の競走馬登録を21日付で抹消したと発表した。今後は、北海道千歳市の社台ファームで繁殖馬となる。同馬は今年のヴィクトリアマイルを制し、GIレース2勝。通算25戦6勝(海外4戦1勝)で、獲得賞金は6億201万8700円。
香港ヴァーズで4着に終わった菊花賞馬ソングオブウインド(牡3、栗東・浅見)が23日、右前屈腱炎だったことが分かった。香港でのレース翌日に「右前肢の腱を負傷」と香港ジョッキークラブから発表されていたが、帰国後の22日に着地検査先の京都府・宇治田原優駿ステーブルでエコー検査の結果、屈腱炎と診断された。今後は北海道に放牧に出されて休養となる予定で、現役続行のために治療に専念することになる。
西谷涙 ラスカルが圧逃V
西谷騎手が手綱を取ったマルカラスカルが、来年2月いっぱいで定年を迎える瀬戸口師に、涙のG1勝利をプレゼントした。スタートから快調なペースで飛ばすと、難関の大竹柵、大いけ垣もあっさりクリア。直線では追い上げてきた1番人気のメルシーエイタイムを逆に突き放し、6馬身差をつけてゴールに飛び込んだ。勝利者インタビューで「(瀬戸口)先生に恩返しができましたね」とマイクを向けられると、嗚咽(おえつ)で言葉にならない。それでも気持ちを落ち着かせ「先生の指示通り思い切って逃げた。初めての中山でこれだけ走れるのですから本当に強い馬です」と言葉を絞り出した。この日の朝は、有馬記念に出走するメイショウサムソンの乗り運動も担当。締めの大一番へ、弾みをつける勝利となった。
岩田が年間最多の941回騎乗
23日の阪神競馬で岩田康誠騎手(32)が、JRA年間最多騎乗の記録を更新した。11RのラジオNIKKEI杯2歳Sのマイネルソリストで年間最多の941回を達成。「これだけ騎乗できたのも皆さまのおかげです。より多く勝てるように心がけてきましたが、来年はもっといい結果が出せるように頑張りたい」。なお24日は中山で全10レースに騎乗予定。これまでの記録は04年柴田善騎手の940回だった。
ホウオー重賞連覇
1番人気フサイチホウオー(牡、栗東・松田国)が東京スポーツ杯2歳Sに続く重賞連覇を決めた。勝ち時計は2分2秒1。無敗の3連勝で年内を締め、「ポスト・インパクト」に名乗りを上げた。
末脚がMAXに達した瞬間、ホウオーが内に切れ込んだ。アサクサキングスとナムラマースの進路が狭くなる。20分にも及ぶ長い審議の結果、到達順位の通り確定はしたものの、安藤騎手は10万円もの過怠金を課せられた。松田国師は「他馬に迷惑をかけて申し訳なかった」と話した。若さゆえの粗さを露呈したが、それでもヴィクトリーをあっさりかわした性能は、疑う余地がない。「学習能力は高い。力でねじ伏せる感じは、うちにいたタニノギムレット(02年ダービー馬)に近い」と同師は言う。
安藤も「強い勝ち方。左にモタれそうだったので左からムチを入れた時、内に入ってしまった。今日はリラックスしていたし、距離が延びても問題ない」。大勢のファンにサインを求められたフサイチ軍団総帥・関口房朗オーナーも満足の表情。「目指すはダービーでしょう。このまま無敗で行きたい。ディープのようなスターホースを生むのが我々の仕事」。次走予定の共同通信杯(G3、芝1800メートル、2月4日=東京)で、クラシック最有力候補に躍り出る。