チャッター人馬ともリベンジだ

バルク 大井に登場(記事下)

 友道康夫師(43)が新年1月6日に行われる東西金杯に有力2騎を送り出す。日刊スポーツ賞中山金杯(G3、芝2000メートル=中山)にワンモアチャッター(牡7)、京都金杯(G3、芝1600メートル)にサクラメガワンダー(牡4)をスタンバイ。ダブル制覇を狙っている。

 今年開業以来最多の28勝をマークした友道師が、エース2騎で07年開幕ダッシュをもくろむ。中山金杯ワンモアチャッターは2年連続のエントリー。といっても今年は返し馬の際に脚を滑らせて放馬してしまい、ゲートに入ることすらできなかった。横山典騎手は左鎖骨骨折。踏んだり蹴ったりのスタートだった人馬が再挑戦する。「ノリが乗ってくれるというし、馬の方も本来の動き。リベンジしたいね」と力が入る。

 前走福島記念3着の後は、適クラと思われた鳴尾記念を回避して年明けに備えた。「この馬はコーナーが4つあるコースが合っているんだ。掛かり気味なのを無理に抑えるぐらいがちょうどいい。鳴尾記念は去年と違ってコーナーが2つの1800メートルに変わったから見送った」と理由を説明した。確かに過去6勝は、芝、ダート関係なくトレーナーが指摘したコース形態で挙げている。ハンデは据え置きの57キロ。文句はない。

 一方、京都金杯サクラメガワンダー鳴尾記念で1年ぶりの勝利を飾り、完全に復活した。クラシックで結果を出せなかった春は体の成長が追いつかず、関東への輸送もこたえた。関西圏なら苦手の長距離輸送もない。気になるハンデは56・5キロに落ち着いた。「前走であらためて強さを確認できた。こちらの競馬なら落ち着いているし、これを使って休ませたい」。来年のターゲットは安田記念宝塚記念。G1奪取へ希望が膨らむ勝ち方が期待される。




ウインジェネラーレが故障=競馬

 日本中央競馬会(JRA)は27日、有馬記念(24日)に出走したウインジェネラーレが、レース中に左第1指骨をはく離骨折したと発表した。全治まで3カ月以上の休養が必要。 




パンドラ、川崎エンプレス杯で復帰

 ジャパンC5着のフサイチパンドラ(牝4、栗東・白井)は2月28日川崎のエンプレス杯(統一G2、ダート2100メートル)での復帰を予定。結果次第ではドバイ遠征も視野に入れる。




藤沢和師が2年ぶりリーディング奪回

 リーディング奪回を果たした藤沢和雄師(55)が、新年に向けて新たな飛躍を誓った。55勝を挙げて年頭の公約こそ果たしたが、重賞2勝は日本を代表するトップトレーナーとしては少々物足りない数字。重賞路線でコンスタントに活躍する馬を送り出し、07年の競馬を盛り上げる。

 リーディング奪回−。年頭に掲げた公約を果たした藤沢和師だが、表情は厳しいままだ。「カネ、カネというのはどうかと思うが、数を勝っても賞金は一番じゃない」。昨年、10年間守り続けたリーディングの座から転落。今年は悔しさをバネに55勝を挙げ頂点へと返り咲いたが、中身にはまだまだ不満が残る。

 トレーナーが強調したのが賞金面での停滞だ。勝ちクラでは断然だが、賞金順は全国6位。上位にはズラリと関西の厩舎が並んでいる。「来年は全体的な底上げを目指していく」。まずはコンスタントに重賞で勝ち負けを演じる馬を送り出すこと。「重賞勝ちが少なかった」。ダンスインザムードで新設G1のヴィクトリアマイルこそ制したが、京成杯ジャリスコライト)との2勝は92年以降で最低。物足りなさが残る数字であることは、自他ともに認めるところだろう。

 牝馬ながらに厩舎をけん引してきたダンスインザムードが引退。藤沢和師の手元には現役のG1馬がいなくなった。「ジャリスコライトキングストレイルに頑張ってもらう」。後継に指名したのは06年の後半を休養していた2頭の良血馬。それぞれAJCC、ニューイヤーSから始動するが、来年は1年を通じて活躍してもらわなければ困る。

 「狭い日本の中で関東、関西で争っているのはどうかと思うが、関東には『みんなが沈んでいるからそれでいい』みたいな空気がある。おれも含めて甘えがある」。関東の競馬が熱くなってこそ、競馬界全体が盛り上がる。定位置に戻ってきたリーディングトレーナーは、07年もどん欲に勝利を追う。





大井競馬にコスモバルクが登場

 年末の大井競馬で開催初日の27日、パドックホッカイドウ競馬コスモバルク(牡5、田部)が登場した。ホッカイドウ競馬、日高軽種馬振興対策推進協議会と協力して実施中の「ホッカイドウ展」の一環。最終11R終了後の午後5時50分から有馬記念のゼッケン7番を付け、パドックを埋め尽くしたファンの前で周回を重ねた。田部師は「疲れもなく、スッキリした体つき。走りたい気持ちが伝わってくる」と話した。この後は北海道新冠町のビッグレッドファーム明和に向かい、休養に入る。





メリットシステム見直し、馬房数上限28へ

 年度の成績によって馬房数を増減するメリットシステムの一部見直しが26日、JRAから発表された。最大の変化は上下限の設定。従来の上限24馬房、下限16馬房が、上限28馬房、下限12馬房に開き、09年の査定から導入される。