2冠馬サムソン、長期休養も

ブルーコンコルド 圧勝!!

2冠馬サムソン、長期休養も

 有馬記念で5着に終わったメイショウサムソン(牡4、栗東・瀬戸口)が来年1月4日に、鹿児島県の鹿屋共同育成センターへ放牧に出されることになった。
 瀬戸口師は「2歳の時から1度も放牧に出していないので、1度ゆっくりさせようと思って。ただ、向こうでも体が緩まない程度には乗ってもらう」。
 復帰戦は未定で、体調や成長次第では秋になる可能性もある。瀬戸口師は来年2月いっぱいで引退となるので、次走は他厩舎からの出走となる。





次元違う!ブルーコンコルドが完勝

 「東京大賞典・統一G1」(29日・大井10R)、ブルーコンコルドが大外一気で快勝-。06年ダート王決定戦は29日、中央5頭、地方8頭の選定馬13頭が出走し、優勝賞金8000万円をかけて争われた。レースは2番手から直線で抜け出したシーキングザダイヤブルーコンコルドが豪快にかわし、2分3秒5のタイムで完勝。4つ目の統一G1をゲットした。幸英明騎手、服部利之調教師ともこのレース初制覇。2着には9番人気のクーリンガーが入り、3連覇に挑んだアジュディミツオーは直線最内から伸びを欠いて5着に敗れた。
 3コーナーを過ぎてから2番手のシーキングザダイヤが、逃げたナイキアディライトをかわして先頭に立った。ここからレースの流れは一気にヒートアップ。シーキングを目掛けて後続もドッと動いたが、そこからブルーコンコルドだけが1頭だけ次元の違うはじけっぷりで飛び出してきた。内でもがく1番人気のアジュディミツオーとは対照的に、ゴール前までグイグイと伸びて4馬身差をつける文句なしの完勝劇。「強かった。3〜4コーナーを上がっていく時の手応えも抜群だったし、直線に入ってから勝利を確信しました」と幸も会心の笑顔。前走のJCダートでは直線で前が詰まって9着に終わる不完全燃焼の内容だっただけに「これで借りは返せたと思う」と胸を張った。
 南部杯(盛岡)、JBCマイル(川崎)に続いて今年G13勝目。戦前に不安視された二千メートルの距離をクリアしたことで、ダート界の主役の座に躍り出たといっても過言ではないだろう。「自信を持てる状態で送り出せたし、コンコルドらしい競馬ができた。アジュディミツオーシーキングザダイヤ横綱級に勝てて気分がいい」と服部師。今後は3度目の挑戦となる「フェブラリーS」(2月18日・東京)に直行する予定で、初の中央G1ゲットへ全力投球する。ドバイなど海外挑戦の期待も高まるが「今のところは頭にない。まだやることがたくさんある」と遠征プランを封印した。
 「もう注文をつけるところはありません」と幸が言えば、「馬が完成されてきていると思う」と服部師も充実ぶりを強調する。07年はダートの王道路線を歩むブルーコンコルドが、タイトルをどんどん量産していきそうだ。




クーリンガー2着で大波乱

 単勝9番人気の伏兵クーリンガーが、積極的な競馬でシーキングザダイヤを競り落とし、大波乱を演出した。
 和田騎手は「前回出遅れたのでスタートに気をつけた。ゲートさえまともに出れば、これぐらいは走れる。力のある馬なんです」と、実力を証明できて満足げだった。





ミツオーV3ならず

 アジュディミツオー3連覇の夢は、直線の中ほどで消えた。道中は内の3番手を進み、外からかぶせられる厳しい流れ。直線では最内をついたが、伸び脚は見られなかった。
 「位置取りは予定通り。半年ぶりでゲートで暴れたし、行きっぷりも本当ではなかった。直線で内側があいたが伸びなかった。1回使ったので次は変わってくると思う」。内田博騎手は悔しさをかみしめながら話した。