勝春アベニュー直線一気

正月競馬終了。

 正月早々カッチースマイルがはじけまくった。3番人気スリーアベニュー(牡5、栗東・小野)に騎乗した田中勝春騎手(35)は14番手から直線一気のごぼう抜きを決め、昨年のリミットレスビッドに続く2連覇を達成。中山金杯から自身初の2日連続重賞勝利を飾った。

 人気のジョイフルハートが、ようやくハナに立ったのが3コーナー。前半32秒7の超ハイペースに、重賞初挑戦のスリーアベニューも追走に苦労した。しかし、外に出さずにロスを避けたあん上のコース取りが功を奏した。直線で先行馬の脚色が鈍ると馬群を割ってグイグイと伸び、リミットレスビッドを差して3/4馬身抜け出したところがゴール。テン乗りだったが前走のビデオで脚質のイメージを頭に植え付け、末脚を信じて乗った。

 田中勝は「乗ってみて、あらためてすごいと思った」と白い歯をこぼした。ハンデ54キロ、前半より後半が4秒6も遅いラップも向き、すべてがうまく運んだ。「いのしし年なので振り向かないで突き進んでいきたい」と71年生まれの年男は力強く宣言した。

 今後は2月18日東京のフェブラリーS(G1、ダート1600メートル)が視野に入っている。15年ぶりの中央G1勝利も見えてきた。





バイロイトがハナ差V

 7日の京都11R万葉Sは2番人気のバイロイト(セン6、栗東・中竹)が勝利した。淡々としたペースの中、中団を追走。ゴール前では1番人気トウカイトリックと壮絶なたたき合いとなったが、最後は鼻差しのいでオープン初勝利を挙げた。

 陣営の思惑がピタリとはまった。中竹師は「戦前から距離延長はいいと思っていたし、こういう馬場(やや重)も得意だから」と笑顔。四位騎手も「以前に乗った時より、いい馬になっていた。最後はもう1回、グッと出てくれたしね」と、勝負根性を発揮した相棒をたたえた。今後も主戦場は長丁場となりそう。同師は「最低でも2000メートル以上でしょう。様子を見ながら距離を選んでいきたい」とプランを練っていた。





シーガルが3勝目

 7日の中山9RジュニアCはマイネルシーガル(牡3、国枝)が直線でスズカコーズウェイとのたたき合いを制して勝利した。中団に控えて直線で外に出すと、しっかり伸びて3勝目をマーク。後藤騎手は「朝日杯を使って出来は良くなっていた。クラシックでも恥ずかしくないレースができる」。今後はトライアルを使って皐月賞へ向かう。