ワイルドが重賞初制覇

5番人気です。

 5番人気のトウカイワイルド(牡5、栗東・中村)がインから差し切って重賞初制覇を飾った。13日中山の準オープン(迎春S)に出走するプランもあったが、安藤勝己騎手(46=フリー)の進言でG2に挑戦。格上戦にも後れをとらなかった。2着はトウカイエリート(牡7、栗東・松元省)で、トウカイ勢のワンツー決着となった。
 横一戦に並んだ直線の攻防。トウカイ2頭がゴール前で最も勢いがあった。ワイルドとエリート。激しいたたき合いの末、安藤ワイルドが首差、制した。
 昨年12月17日阪神のオリオンSは1着エリート、2着ワイルド、3着ラブと、トウカイ勢が3着まで独占した。今回は勝ち馬と2着馬が逆になっただけで、2走続けてのワンツー決着に内村正則オーナー(78)からも笑顔がこぼれた。
 「さすがに今回はないだろうと思ってた。2頭も使うのはもったいないなんて話もしていたんだ」。
 まだ準オープンに出走できる身。当初は13日中山の迎春Sに出走することになっていたが、安藤騎手の再三の進言で重賞挑戦を決めた。前走は0秒1差の惜敗で、内外のコース差が着順を分けた。この日は逆にワイルドが最内を突いて逆転。好騎乗で安藤は「責任」を果たした。
 「思っていたより伸びてくれた。スーッと伸びる馬じゃないので長い直線が良かったね。正直、勝ち切るとまでは思ってなかった。ゴール前は、知らない間に先頭だったよ」。
 ミスタープロスペクターの肌にサンデーサイレンスの超良血馬。中村厩舎でもNO・1の血が開花した。95年菊花賞で2着したトウカイパレスの活躍があって、オーナーが母ボブズディレンマを米で購入。12年前の縁で生まれた良血馬の重賞初制覇だった。【中西典章】





エリート2着、赤木「残念」

 勝ち馬と同じトウカイ軍団で、G1・4勝馬トウカイテイオーの半弟エリートは、惜しくも2着に敗れた。好位を追走し、直線で勝ったトウカイワイルドとしのぎ合ったが首差敗れた。赤木騎手は「ゴール前でかわされてしまった。すごく状態が良くて落ち着いていただけに残念」と悔しそう。




フジ6着福永「分からない」

芝2400メートル◇4歳上◇出走12頭
 単勝2・3倍の1番人気に推されたアドマイヤフジは6着に敗れ、2年連続優勝はならなかった。道中は中団をキープ。徐々にポジションを上げて、4コーナー立ち上がりでは4番手の位置で直線に向いたものの、そこからいつもの爆発的な伸びは見られなかった。福永騎手は「イメージどおりの競馬はできたんだけど…ちょっと分からない」と、敗因に首をひねるばかりだった。



テイエムオペラオーの姪などが競走馬登録

 11日付で、JRAに競走馬登録された主な馬は以下の通り。

>アルファトリリオン(牡3、美浦鈴木康弘厩舎)
スクワートルスクワート、母アルファキュート(その父クリスタルグリッターズ)
母はサファイヤS(GIII)、中山牝馬S(GIII)勝ち馬。

エバーウェル(牝3、栗東大久保龍志厩舎)
ホワイトマズル、母エルカーサリバー(その父バンブーアトラス)
母は日経新春杯(GII)など重賞4勝。

>エプソムメアラス(牝3、栗東河内洋厩舎)
ナリタトップロード、母エプソムジョーオー(その父ニホンピロウイナー)
従兄にツルマルボーイ(安田記念-GI)。

>キョウエイタキオン(牝3、美浦的場均厩舎)
アグネスタキオン、母イエローウイング(その父ジェイドロバリー)
伯父にテイエムオペラオー(ジャパンCなどGI・7勝)。

>タイキブリリアント(牡3、栗東松元茂樹厩舎)
タイキシャトル、母タイキダイヤ(その父オジジアン)
母はクリスタルC(GIII)勝ち馬。伯父にタイキフォーチュン(NHKマイルC-GI)。

>ダイワバンデラス(牡3、美浦池上昌弘厩舎)
クロフネ、母トキファイター(その父カツラギエース)
半姉にタイムフェアレディ(フラワーC-GIII)。

>ディファイ(牡3、美浦中川公成厩舎)
スペシャルウィーク、母エリモフローレンス(その父イルドブルボン)
半兄にエリモダンディー(日経新春杯-GII)。

>トゥルーノース(牡3、美浦堀宣行厩舎)
父カリズマティック、母メイプルダンス(その父アフリート)
半姉にメイプルロード(小倉2歳S-GIII)、サイレントエクセル(ダービーグランプリ-交流GI・3着)。




開催競馬・主な出来事

>1月13日(土)
・1回中山第4日

4R【競走中止
 5番ダイワアルテミス(蓑島靖典騎手)は、1周目5号障害飛越の際、つまずいて騎手が落馬し、競走を中止した。また、1番マキハタスパート号(出津孝一騎手)は、2周目5号障害飛越の際、つまずいて騎手が落馬し、競走を中止した。
5番
馬:異状なし
騎手:異状なし
1番
馬:異状なし
騎手:異状なし

5R【疾病発症】
 6番トーセンサンクス(田中博康騎手)は、競走中に鼻出血を発症した。

11R【出走取消】
 8番ヴリル ※左前肢フレグモーネのため


・1回京都第4日
8R【競走中止
 13番サフランリザード(内田浩一騎手)は、1周目3号障害飛越着地時、他の馬に関係なくつまずいて騎手が落馬し、競走を中止した。
馬:異状なし
騎手:頭部外傷II型、左側頭骨骨折、左後頭骨骨折、左耳出血、左肩甲骨骨折

11R【出走取消】
 10番アズマサンダース ※右寛跛行のため


>1月14日(日)
・1回中山第5日

12R【出走取消】
 10番アサクサゼットキ ※右前管部挫創のため

・1回京都第5日

4R【競走中止
 4番マダムウイナー(林満明騎手)は、1号障害で、また、7番ポジションワン(今村康成騎手)は、2周目7号障害で、それぞれ飛越着地時、他の馬に関係なくつまずいて騎手が落馬し競走を中止した。
4番
馬:異状なし
騎手:異状なし
7番
馬:外傷性右前浅屈腱不全断裂(競走能力喪失)
騎手:異状なし

8R【競走除外】
 9番マダムチェロキー(鮫島良太騎手)は、発走地点で、疾病を発症したため競走除外となった。
病名:右肩跛行