脚さばき光るカザブエ!

脚さばき光るカザブエ!

春盾へノリ乗り!…中山金杯追い切り


 第59回中山金杯(5日、中山)で、重賞初制覇がかかるヒカルカザブエは3日、栗東の坂路を軽快に駆け上がった。年末年始を挟んだ難しい調整の中、引き締まった馬体から絶好の仕上がりを印象付けた。鞍上には昨年の“顔”横山典を迎え、大目標の天皇賞・春へ、必勝態勢で臨む。美浦では、ゴールデンダリアに騎乗する2009年度JRAリーディング(146勝)の内田が、前年以上の勝ち星を誓った。

 坂路に入ったヒカルカザブエは、最後まで馬なりのまま54秒8―13秒4。年末年始を挟んだ変則日程の中での難しい調整を、豊富な調教量でクリアした。「サッとやるだけでこの時計が出るというのは、状態のいい証拠。中間も無事に順調そのもの」と岡田調教師。引き締まった馬体から繰り出す、迫力ある脚さばきに笑顔を見せた。

 6か月ぶりのアルゼンチン共和国杯で、いきなり3着。その後は、短期放牧を挟んで、坂路とDポリトラックコースで入念な調教を行ってきた。「春の天皇賞という目標に向かって」―。指揮官のこの言葉から、2010年のスタートにかける意気込みが伝わってくる。

 G2で2着(阪神大賞典)、3着はあるが、まだ重賞勝ちのないジャングルポケット産駒。それだけに納得の仕上がりで挑む今回は、確かな手応えを感じている。「能力の高さは、証明済みだから。天皇賞に向けて賞金を加えていきたいし、今年一年の弾みになるような内容と結果を期待している」。

 春の盾へ向けて必勝態勢を敷いた。鞍上に迎えたのは「乗れてるジョッキー」(岡田調教師)、横山典だ。昨年はダービー初制覇、JRA通算2000勝、ワールド・スーパー・ジョッキーズ・シリーズ優勝…。しかも、この1回中山開催は、3年連続首位。名手を背に、西の5歳馬が大きく飛躍する。