アンコールの嵐!荒れた3連単10万馬券!!

 第54回大阪杯・G2(4日、阪神競馬場、芝2000メートル、良) 6番人気のテイエムアンコール(浜中)が、4番手追走から直線で抜け出して優勝。デビュー33戦目で重賞初Vを遂げた。2着は、9番人気の関東馬ゴールデンダリア。昨年の覇者で、断然の1番人気に推されたG13勝馬ドリームジャーニーは3着に敗れ、3連単10万馬券の大波乱となった。

 直線半ばで一団となった馬群から、テイエムアンコールが力強く抜け出して来る。外から迫る同世代のグランプリホースを尻目に、重賞初制覇のゴールへ飛び込んだ。「狭いところを割って、よく伸びてくれた。本当に力をつけている。一線級が相手でも戦っていける」。浜中はガッツポーズで喜びを表した。

 青写真通りに“大物食い”を成功させた。浜中は、差し脚が持ち味のパートナーを好位へ導き、普段より前のポジションで流れに乗った。「ペースが遅くなると思って…。抜け出したあと、強い馬が外から来ると思ったけど、よく踏ん張ってくれた」。1000メートルの通過が1分0秒3。G2にしては遅いペースを、完ぺきに読み切っていた。

 柴田見調教師にとっては、7年5か月ぶりの重賞V。02年の武蔵野S(ダブルハピネス)以来の美酒に「格別だね。期待していた馬だから…」と感無量の表情だった。02年から4年連続で、白星は1けた。メリット制度で、馬房が16(現在18)まで減らされた時期もあったが、くじけることなく馬作りに取り組み、久しぶりの重賞制覇を呼び寄せた。

 「アンコール」という名前は、同じオペラハウス産駒でG1を7勝したテイエムオペラオーの再来を…と願い、竹園正継オーナーが付けた。「アンコールに応えてくれたね。せり(04年北海道市場オータムセール当歳で745万円)では2人と争ったけど、押し切って本当に良かった。ここを勝ったんだから、当然、天皇賞・春(5月2日、京都)に行かないといけないでしょう」と興奮気味。00、01年に春の盾取りを果たした偉大な先輩を追いかけ、テイエムアンコールが大舞台に立つ。

 >テイエムアンコール 父オペラハウス、母スナークサクセス(父ブライアンズタイム)。牡6歳の芦毛。戦績33戦6勝。総収得賞金1億9933万6000円。重賞初勝利。生産者・北海道新ひだか町の坂本牧場。馬主・竹園正継氏。栗東・柴田政見厩舎所属。